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May 2007
ギタレレdeレギュラーチューニング第3弾[スチール弦編]
ギタレレを普通のギターのように楽しもう!
ギタレレをレギュラーチューニングで楽しむ方法の第3弾である。今回はスチール弦編。ナイロン弦とは違った音色と表現ができるスチール弦は魅力である。ギタレレをウクレレの延長と考え、食わずぎらいだった人もいるのではないだろうか。そんな方も、ギタレレをスチール弦&レギュラーチューニングで扱えれば、手軽なミニギターの一つとして楽しみことができるだろう。
(ギタレレでレギュラーチューニング第1弾 ナイロン弦編) (ギタレレでレギュラーチューニング第2弾 ナイロン弦パワーアップ編)
スチール弦でレギュラーチューニング
さて、レギュラーチューニングの仕方は(ギタレレでレギュラーチューニング第1弾)の方法3で解説した方法そのままである。かるくおさらいするとつぎのようになる。
図1
ギタレレは上の図1のように普通のギターの5フレットをすべて押さえてときの音の高さである。
図2
図2のように弦をずらして一部調整すれば、5弦から1弦はレギュラーチューニングのピッチとなる。6弦はテンションの強い弦を張ってそのままEの音として使用する。
詳しくは (ギタレレでレギュラーチューニング第1弾)を参照
だだし、今回はスチール弦となる。
メインで使用した弦はヤマハアコースティックギター用コンパウンド弦。
6弦/ギブソンのアコースティックギター用(ミディアムテンション) 6弦用
5弦/ヤマハアコースティックギター用コンパウンド弦 6弦用
4弦/ヤマハアコースティックギター用コンパウンド弦 5弦用
3弦/ヤマハアコースティックギター用コンパウンド弦 4弦用
2弦/ヤマハアコースティックギター用コンパウンド弦 3弦用
1弦/ヤマハアコースティックギター用コンパウンド弦 2弦用
インプレッション
ナイロン弦よりもサスティーンのききはよい。とくに実感できるは1、2弦である。1、2弦のハイポジションで小指でリフを刻むような弾き方をする場合は、その違いがハッキリとはかるだろう。
6弦に関してはピッチ合わせがデリケートである。この太い弦をこの短いスケールで使用するのだから当然なのではあるが、コツを掴むしかないだろう。
音量的にはアップしたと思うがボディの鳴りは弱くなったように感じる。もともと、ナイロン弦仕様で作られているギタレレなのだから当然かもしれない。さらに構造的な違いでいえば、スチール弦ギターの多くは弦をボディの中にセットしてピンで押さえる方法を採用している。対してギタレレやクラシックギターはブリッジに弦を巻きつける方法を採用している。さらには、内部のブレーシングなど振動を効率よく伝える方法がもともと違うのである。
今回は、本来ナイロン弦を通し結んで固定するための穴にスチール弦を通しただけなので、ボディへの弦の振動の伝わりは弱いと考えられる。
ナイロン弦の場合はピッチが安定するのに3,4日、もしくはそれ以上かかる。弦がよく伸びるからだ。対して、スチール弦は弦の伸びが少ないので安定が早い。音のギラつきに関しては、一般的なアコースティックギターと同様の感覚だ。一週間もすれば、ギラつきはなくなる。個人的には弦交換直後のあのギラギラとした音色は好みなのではあるが。
ここがポイント!
実は、ギタレレを購入して最初にトライしたのがこの方法。つまりスチール弦でレギュラーチューニングである。当初はネックへの負担を考えて、ナイロン弦なみにテンションのやわらかいスチール弦を試してみた。エレキギター用のエクストラライトゲージである。結果はNG! チューニングが合わないのだ。ハイポジションで合わせると、ローポジションが合わない。逆も同様、といった具合だ。弦はもともと、ちょうどよい長さとテンションでそのポテンシャルを発揮できるように設計されているからだ。その後、ナイロン弦でレギュラーチューニングを試したというわけである。
そこで今回は、コンパウンド弦を使用した。やわらかいタッチと音色が一般的なスチール弦よりはギタレレにマッチするだろう、と考えたからだ。今度は、チューニングもだいたい合うようになったので、第3弾スチール弦編として掲載したわけである。ギタレレのおかげで小さいギターの音の出し方や演奏法、弦の選び方などいろいろ勉強になった。
ちなみに、このコンパウンド弦でうまくいったので、その後、同じ太さのスチール弦、アコースティックギター用エクストラライトを使って試したが、うまくいかなかった。やはり、コンパウンド弦がようさそうである。
注意点
スチール弦を張ることによってボディ全体、ネックにかかる力が増すことになる。気がついたらネックが大きくお辞儀していたということもあるかもしれない。今回使用したギタレレはこの状態で約1ヶ月使用しているが変化はみられないので現状は問題がない。ただし、この方法にトライする場合は、そういったこともありえる、ということを理解しておかなくてはならないだろう。
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