| TOPページ |
July 2006
トップトラベルギター>マーチン5-15 クーダーCM-2
今回のミニギターインプレッションは2本とも志乃次郎の所有しているギター。一本はマーチンの5−15、もう一本はタカミネの姉妹ブランド、クーダーのCM-2というモデルだ。どちらもブラウンカラーのボディを持つちょっと渋めのミニギター。ミニギターというとアクティブな若い人向けというイメージもあるがこの2本ならミドルエイジの方が持ってもしっくりとくるだろう。

マーチン5−15



まずはマーチンの5−15。マーチンのミニギターといえばリトルマーチンシリーズが有名だがそれ以外にも”サイズ5”というラインナップがある。オールマホガニーの5−15、表板がスプルースの5−16GT、ビンテージの5−18、そしてミニマーチン(5−41)。ミニマーチンは少し前にスティングのシグネチャーモデルが発売になって話題になった。5−15はスケールが543ミリ、全長が約840ミリ。このサイズはエンドピンを含まないサイズで、エンドピンを装着すれば約850ミリということになる。購入時にはエンドピンは別の小さい紙袋に入っていた。僕はエンドピンを今も装着していないので下から見ると写真のように穴が空いたままの状態になっている。この状態だとスタンドがなくても床における。そして自立して立ってくれるので、家の中での移動が楽だ。リビングで弾いたり、寝室で弾いたりというときにスタンドいらずでカウチの横でもベッドの横でも置けて、場所をとらないからとても便利に扱える。穴は埋めてしまおうかとも思っているのだが。

スケールは543ミリと短いがレギュラーチューニングでの使用が可能である。ただし、弦のテンションは緩くなるのでキーを上げたほうが音色的には安定するかもしれない。12フレッドジョイントでボディは細長く、そして厚みがある(95ミリ)。ミニギターはボディサイズの関係で、ペンペンとした硬い音になりやすいが5−15は音色は非常にクリアで、深みのある音色を奏でてくれる。

ネック幅はナット側で42.9ミリ。ネック全体には細いので、手の小さな人にも扱いやすいだろう。僕がこのギターを購入した一番の理由は、音がよかったこと、二番目はボディスタイルが独特でオリジナリティに溢れていたところだ。専用のハードケースが付いて定価は税込みで15万円強。実勢価格は10万円前後だ。


クーダーCM-2



タカミネの姉妹ブランド、クーダーのCM-2。トップはスプルース単板でスケールは576ミリ、全長は約880ミリ。エンドピンまで入れたサイズだと約890ミリとなる。ネック幅はナット側で44ミリ。ボディの厚さは84ミリ。ヘッドにある”Cooder”の文字は削りだしではなく後から貼り付けてあるようだ。指板には鳥のインレイがあしらわれている。アンティーク加工というのだろうか。全体にむらのある塗装で仕上がっている。ただし、少々仕上げが粗いかなという印象を受けた。これを味として受けとめられる人には、オリジナリティがあっておもしろいギターだとおもう。

音色はいわゆるミニギターの音色である。音量音圧はないが、こもらない軽やかな音色は弾いていてここちよい。このあたりの音作りはタカミネのそれに通ずるものだろう。ネックは細く握りやすいし、全体にコンパクトにまとまっている。14フレッドジョイントのためハイポジションのコードでも指板を自由に使うことができて弾き易い。

購入の決め手はズバリ見た目の渋さだ。このサイズのギターは各メーカーからラインナップされているが、このビンテージアンティークな雰囲気に一目ぼれといったところだ。ソフトケースがついて、定価39900円(税込み)。実勢価格は3万円弱。

ボディスタイルも音色も価格もまるで違うこの2本のギター。それぞれに味があっておもしろい。どちらも手にいれてよかったとおもえるギターだ。





ギターは楽天の楽器市場


ちょっと渋めのミニギター マーチン5-15&クーダーCM-2
旅とメロディ