本格的な冬の寒さが訪れる前に、ちょっと温泉にでも行ってみようと思い立った。どこがいいだろう。都心から近くて一泊ぐらい。熱海や湯河原は何度か訪れたので千葉方面はどうだろう。房総なら冬でも温暖で過ごしやすいと聞く。そこで今回は、南房総の千倉海岸温泉へと向かうことに。東京駅八重洲口からは高速バスが出ており、うみほたる経由で木更津を抜ける。目的地までは約2時間半と手頃な距離だ。昼過ぎに出発して3時頃に『千倉支所前』というバス停で下車。この日は前日までの雨もあがって気持ちよい青空だ。そこからすぐ近くにあるJR千倉駅へ向かい、駅前の小さな観光案内所でホテルまでのアクセスを訪ねると、そこのおばあちゃんがホテルへ連絡してくれた。ものの5分ぐらいでホテルからバスが迎えに来てくれて、さらに5分程度でホテルへ到着。バス停から歩いてもよかったかもしれない。



このあたりの特産はびわで、ホテルでも『びわあめ』『びわわいんケーキ』のウェルカムサービスを受けた。とくにびわわいんケーキはうまい。案内されたホテルの部屋には、小さな檜の露天風呂がついていて、目の前に広がる海の眺望を楽しむことができる。



部屋に荷物を置くと、さっそくホテルを出てあたりを散策。陽が西の空に傾いてゆく。ギターを持った自分の影が細長く映る砂浜や、防波堤をぶらぶらと歩いてみる。いつものように砂浜にギターを立てて海をバックに記念撮影。遠くまで広がる海はとても穏やかだ。小さな流木を拾ってポケットへしのばせる。海岸を歩くと無意識に貝や流木を探してしまうのはいつものことだ。部屋に戻ってからしばらくは、海をながめながらギターを弾いて過ごす。景色だけ見ていると夏のリゾート地のようだ。春夏に訪れても楽しいだろう。

陽が沈んで暗くなってから部屋にある檜の露天風呂に入ってみた。都会とは違い夜空には、小さな星がキラキラと溢れている。ほんのりとだだよう檜の香りと波の音が最高のBGMだ。



そして旅の楽しみといえば、夕食。海の幸をメインに彩り豊かな料理が並んでいる。いつも旅をすると、普段よりも食べ過ぎて苦しくなり、それでも温泉に入って、お腹を落ち着かせてアイスクリームを頬張る。これが僕の温泉宿での黄金の方程式なのだ。ここでもロビーに、ハーゲンダッツアイスクリームの自動販売機をしっかりと見つけてしまった。



ここの大浴場は4ケ所あり、和風が2つ洋風が2つ。時間帯によって男女の利用が入れ替わる。それぞれに露天風呂があってなかなかのものだ。特に気に行ったのが檜の樽風呂。手足を思いっきり伸ばして丸い樽風呂を楽しむ。目の前は小さな和風庭園になっていて最高の気分だ。屋上にある2つの露天風呂では目の前の海を見下ろすことができ、贅沢な朝風呂を楽しんだ。

ホテルのチェックアウトは11時で、布団はその時間まで敷かれたままだ。ホテルや旅館によっては、朝食を食べて戻ってくると布団が片付けられていることがある。その点、布団がずっと敷かれていると、朝食から戻って布団でごろごろできる。あの贅沢が楽しみな僕としては、遅めのチェックアウトと敷きっぱなしの布団がとてもうれしい。ホテルをチェックアウト後、となりにあった海産物屋へと向かってみた。看板に書かれている『くじらのたれ』というのが気になったからだ。『たれ』とはどこのことをいうのだろう。ヒレのことだろうか。それとも内臓だろうか。売店のおばさんに聞いてみると、タレにつけた鯨の肉のことだという。部位のことではなかったのだ。僕もおみやげに『くじらの大和煮の缶詰』を購入。缶には”房総半島沖・伝統の捕鯨基地和田浦特産”と書かれてあった。どんな味なのだろう。ちょっと楽しみだ。



その後はタクシーで10分ぐらいの所にある『ローズマリー公園』へ。ハーブの香りが漂う、ヨーロッパ風庭園だ。ここは最高に気持ちがいい。普段から公園散策が好きなうえに、ヨーロッパを旅した時も公園を見つけてはぶらぶらしていた僕としては、異国情緒たっぷりのこのローズマリー公園は旅先で見つけた宝物のようだ。さらにレストランで食べたハーブチキンのカレーもまたうまかった。

レストランのおばさんに千倉駅に戻りたいというと、それなら一つ手前の千歳駅まで歩いてみれば、と言う。歩って約30分。海沿いの街道の左右にはローズマリーが植えられており、さらに防風林が広がっている。途中海岸に出ると、サーファー達が波乗りをしていた。この千倉海岸は有数のサーフスポットでもあるらしい。この季節は静かだが夏にはきっと賑やかなことだろう。



初めての景色に目を奪われて、キョロキョロしながら歩いていると、あっという間に千歳駅に到着。駅といっても無人駅で、古い貨物車両が一台置かれてあり、駅舎として利用されているのだ。ダイヤは1時間に1本程度の単線で、利用客もほとんどいない。とても静かなところだ。こんな非日常の景色が旅をいっそう楽しくしてくれる。千歳駅から千倉駅までは一駅、約5分。そこからまたバス亭、千倉支所前へ向かい、高速バスへと乗り込み帰路に着いた。帰りのバスではいつものようにおやつを頬張る。今回は宿泊したホテルの売店で買った『びわケーキ』と『落花生ケーキ』。しっとりとしていてかなりいける。バラで2つしか買わなかったが、こんなにうまいなら箱で買っておけばよかった。

近場で楽しめる一泊二日の旅。大好きな海と露天風呂、そして素敵な公園と充実した時間を過ごすことができた旅だった。

☆旅のインフォメーション

今回の宿
南房総千倉海岸温泉 夢みさき
http://www.yumemisaki.co.jp/

高速バス
房総なのはな号
ジェイアールバス関東
http://www.jrbuskanto.co.jp/



今回の旅のお伴はヤマハのギタレレGL-1
小さいボディに大きなポテンシャルを秘めたスーパーミニギター
ウクレレ好きの方にも、ギター好きの方にもぴったりのギタレレ
旅の空の下、気持ちのいいメロディを奏でよう!



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テナー6弦ウクレレ ラニカイLU6
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南房総 千倉海岸温泉
November 2006
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