ダブリン&郊外
昔、『ザ・コミットメンツ』という映画を観たことがある。ストーリーはダブリンの若者たちがソウルバンドを組んでデビューを目指す、というもの。ソウルが好きな人には楽しめる映画だろう。映画全編にちりばめられたソウルのスタンダードナンバーと、ストーリーのスピード感がよかった。たしか監督はアラン・パーカーだったと思う。

ダブリンの中心には賑やかなグラフトン通りがあり、ストリートミュージシャンがあちこちで演奏をしていた。バンドやアカペラ、リコーダーにコーラスグループとスタイルはさまざまだがみんなうまい。近くにはトリニティカレッジやテンプル・バー、クライスト・チャーチやダブリン城などの観光名所がある。

夜、テンプル・バーにあるパブをはしごする『アイリッシュミュージックツアー』に参加してみた。ツアーガイドは地元のミュージシャン。アイリッシュミュージックの歴史を紹介しながら演奏を聞かせてくれる。早口のアイリッシュイングリッシュはほとんど理解できなかったが、演奏は楽しめた。とくにアイリッシュミュージックでのマンドリンの音色はきらびやかで、あの小さな楽器の持つ表現力の素晴らしさを実感した。

別の日に参加した『ケルティックツアー』はとても魅力的なツアー。ダブリン近郊の遺跡をバスで観て回るというもので、バスといっても12人乗りぐらいワゴンだ。羊が放たれた広い草原の中に突然アイリッシュクロスが建っていたりと、神秘的な情景に感動の連続だった。僕は、バスでとなりの席にすわったポーランド人と仲良くなり、一緒に遺跡を観てまわった。彼女はポーランドからダブリンに語学留学に来ているが、もうすぐ帰国するのでその前にこのツアーに参加したという。またバスの運転手は、彼の娘さんが日本人と結婚しているといって、うれしそうに僕に話し掛けてきた。アイルランドは日系企業も多く、そこで働く人も多いという。日系企業で働くのは一種のステイタスらしい。案外世界は狭いものだ。


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Summer 2004
旅とメロディ