アヴィニョン
アヴィニョン中央駅を出ると正面に、城壁で囲まれた古都アヴィニョンへの入り口『レピュブリック門』が現れる。

子供の頃僕は段ボールで基地を作ってその中で遊ぶのが好きだった。城壁にぐるりと囲まれたアヴィニョンを歩いているとその頃のことを思い出す。自分の思いどおりになった基地の中で遊んだ頃のように、僕のイマジネーションはかきたてられた。

歴史を感じさせる石畳の路地や古い建物があちこちにあり、それでいて新しい建物も共存するこの街。みどころは法王庁宮殿と大きな岩の上にあるロシュ・デ・ドン公園、そして城壁の外を流れるロース川にかかるアヴィニョン橋だろう。

僕は日暮れあとに涼しい風を感じたくて街を歩いてみた。昼間観光客であふれていた法王庁前ではアコースティックのバンドがジャンゴ・ラインハルトのジプシージャズを奏で、人々は広場に設置されたレストランのテーブルで食事と音楽とライトアップされた景色を楽しんでいた。法王庁宮殿の裏へまわると人陰は少なく静か。オレンジ色の街灯に照らされた石畳の路地は神秘的な影を映しだし、僕は子供の頃にみた幻想世界は現実だったような気がした。


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Summer 2004
旅とメロディ